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2010年9月8日

豪華客船VIKING LINE

残念ですが、今回はヘルシンキ観光する時間的余裕はナシ。いろいろあって9月中旬までにスウェーデンとデンマークに行きたいため、ちょっと駆け足モードです。素晴らしいことに、ヘルシンキからストックホルムまでは毎日のように長距離フェリーが往復しています。船会社もいろいろあるのですが、今回はメジャーなVIKING LINEを利用することにしました。

サイトを調べたところ、どうやらストックホルム便は毎日17:30にヘルシンキを出航しているらしい。というわけで昼過ぎにRastila Campingを出発し、フェリー埠頭まで直行します。予約とか一切ナシだけど大丈夫なのか私?途中チラ見したヘルシンキの町並みが美しすぎて、あああせめてもう一泊してゆっくりしたい!と思うのですが、ガマンガマン。

「あのう済みません、今日のストックホルム行きの便にクルマごと乗りたいんですけど空きはありますか?」と窓口のお姉さんに聞いたところ「全然問題ありませんよ~。クルマとドライバー一名で100ユーロになります」。。。って、安っ!!! ストックホルムまで17時間の一泊二日のクルーズですよ? こんな安値でも採算が合うほどバカンス客を見込める文化が根付いているのですね。羨ましい。

そして4時過ぎに無事にワゴンRごと乗船完了。ところで客室はどこだ?んん?何?エレベーターが三基もあるぞ。どういう事だ。。。。って、うおおおお11階建ての豪華客船だったのか!!! でかい、でかすぎる。ていうか豪勢なレストランとか、お洒落なカフェバーとか、国際空港もビックリの巨大な免税店とか、果てはカジノからダンスホールまであるのにはビックリ!何コレ?本当にクルマ込みの100ユーロでいいの?

とはいえ、さすがに一番安いチケットだし、日本のフェリーみたいに2等のタコ部屋で川の字になって寝るのかな~?と思ってドアを開けたらさすが北欧、ちゃんと自分用のベッドがある!4人一部屋のドミトリー形式ではありますが、トイレ・シャワー完備の立派な部屋です。おおおお、ちょっと待って、何このサービス品質の高さは!? 一番安いチケットでこれですか!?

ポカーンとあっけにとられていたら、同室の親切な女性から「甲板に上がって景色でも眺めない?」と嬉しいお誘い。彼女の名前はオルガといって、スウェーデン在住のロシア人とのこと。うわー、こんな所でロシア人に会えるなんて。なんか凄いホッとする~!

オルガは実家がサンクトペテルブルグにある関係で、このフェリーには良く搭乗するそうです。彼女のお陰で広い船内をくまなく案内して貰うことが出来ました。
この船は単なるカーフェリー以上です。バカンスを優雅に楽しむ人々のための工夫が随所に見られます。驚いたのは、制服を着た船内のクルー達が、まるでTVタレントのように船内の様々なイベントを演出していたことです。(O_O)

例えば免税店でのウォッカ販売の様子はこんな感じ:
「ハイ皆さんご注目ください。これぞフィンランド特産品、これで本格的なカクテルをつくって見せます。上のバーで注文したら高いですよ~」と、観客の目の前で見事なカクテルを作成。クルーの制服着てるけど、司会も話術もベテランです!あなた何者?
「さあいかがです?このカクテルを味わってみたい方、今からオークションにします。さあ1ユーロからどうぞ!ハイ2ユーロ、3ユーロ。。。」と、いきなりカクテルのオークションが始まって見物客の盛り上がること!(そして必ずバーで注文するより安い価格で落札できるらしい。ニクイ演出です)

さらに、ダンスホールではプロのミュージシャンがライブ演奏をしています。ものすごい迫力です。こんなコンサートが無料!? しかもステージでは大勢の中高年カップルが肩を抱き合って、仲睦まじくダンスを楽しんでいるではありませんか。よく見ると、わざわざダンス専用のドレスに着替えている女性もチラホラ見かけます。

なんと車椅子の夫と一緒にダンスを楽しんでいる奥さんまでいて、互いに手を取り合いながらくるくるとダンスフロアをまわっているのは見ていて感激でした。ヨーロッパの夫婦ってすごく仲がいい!

「みんな、このダンスパーティが楽しみでこの船に乗っているのよ。素敵でしょう。」と、オルガ。私はもう、あまりの文化の違いに絶句です。。。。うまく言えないけど、ヨーロッパの人々って「人生を楽しむ」という事に対して非常にポジティブな姿勢を持っている気がします。単なるカーフェリーでの移動にわざわざドレスアップして夫婦でダンスを楽しむなんて、日本じゃ考えられない。。。

いろんな意味でカルチャーショックを受けたVIKING LINEでの豪華クルーズでした。
もしヘルシンキからストックホルムまで船でワープしたい人がいたら、この安さとサービス品質の高さは絶対にオススメです。

VIKING LINEのサイトはこちら

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