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2010年9月15日

トリピタカ号と初対面

何年か前、新宿のうどん屋で爽やかに「僕、ボートに住んでるんだ」と言い放って私を絶句 (゚Д゚) させたスウェーデン人がいました。彼の名はトビアスといって、そもそもの出会いは7年前のアフリカ旅行に遡るのですが(長くなるので省略)、とりあえず私としてはいつか彼のボート「トリピタカ号」を拝見したいと思っていました。

その後ストックホルムからコペンハーゲンに引越し(というか航海?)したトビアスは相変わらずのマリーナ暮らし。ドキドキしつつガーミン様の導きによって到着した場所は。。。なんとコペンハーゲン屈指の名所ニューハウンを間近に臨む係留桟橋ではありませんか。えええ!まるで絵ハガキのような光景なんですけど!ていうか超観光地!トビアスってば、こんなスゴイ場所に住んでたの!?


「ごめん、今の時期すごく仕事が忙しくて」と、夜中まで働きづめのトビアス。久々に再会したものの、ほとんどゆっくり話す暇なし。そんな大変な時期に呑気にドライブしてきてこちらこそ申し訳ないッス。だけどちゃっかりトリピタカ号に寝袋を持ち込んで、ボート暮らし初体験させて貰っちゃいました♪うーん、クルマ旅でボート泊なんてちょっとあり得ない展開じゃないですか。素晴らしい。

■手作りトリピタカ号
トリピタカ号ですが、船内は思いのほか広くてビックリ。一階の操舵室は冷蔵庫とガスコンロがあってキッチンのようになっています。そして階段を降りた地下室(?)は、板張りでお洒落に仕上げられたリビング。船首の部分にはマジ沈まないのコレ!?と思う位の書籍が収納してあって、プチ図書館状態だし。そして操舵室の真下にあたる部分には、ワゴンRと同じくらいの大きさの巨大エンジンが。。。。

なんでも、この船は10年くらい前にオンボロの不動船だったのをタダ同然で譲り受け、一人でコツコツと修理してここまで立派に仕上げたのだそうです。もちろん内装なども全て自分で設計・施工したのだとか。いやコレ日曜大工とかのレベルじゃなくて、かなり本格的よ?エンジンの故障なんかも自分で直してしまうらしいし(あんなデカイ機械をどうやって!?)。うーむ、昔からタダモノじゃないと思っていたけど、やっぱすげー。いくら北欧でもこれはフツーじゃない気がする。

だけど船内はまだ作りかけで、よく見るとこれから正式なキッチンになる予定の木材が操舵室に積み上げられています。正確に言うと、水まわりの設備がありません。で、どうしているかというと、操舵室に置いてある20Lの水タンクの水をタライで受けるのがシンクがわり。トイレとシャワーはちょっと離れてますが、徒歩5分くらいの所にあるマリーナ専用の共同施設を利用しています。
ていうかこれってキャンプ生活とあまり変わらない気がするんだけど、気のせいかなあ?(^_^;)

とてもおシャレでちょっとワイルドなトリピタカ号の生活ですが、今後シンク付きのキッチンとトイレとシャワー室が出来上がる予定だそうです。私もできればキッチン制作を見届けたい。トビアス頑張れ!


■電車で再びスウェーデンへ
「今晩マルメ(Malmö)で友達のライブがあるんだけど行かない?」「行く行く~!」
元気よく返事したはいいけど、マルメってもしかして橋の向こう側にあるスウェーデンの街?ていうかデンマークって、そんな気軽にスウェーデンと行き来できるもんなの?あのデカイ橋渡るの結構大変だったよ?(お値段的に)笑

聞けば、ワゴンRで渡ってきたオーレスン橋に国際電車も通っていて、コペンハーゲンから簡単にスウェーデン各地を往復できるのだそうです。マルメまでなら片道1000円ちょっとで国境またいで行けちゃいます。そんなに簡単に行き来できるので、国境なんかほとんど意識せずに移動出来るのですが、駅を出るとそこはやっぱり別の国。言葉もデンマーク語からスウェーデン語に変わるし、通貨もDkrからSkrに変わります。この感覚ホント不思議。(日本で電車乗って隣の駅で降りたら韓国でした、みたいな感じ?)

というわけで、マルメのライブは素晴らしかったです!トビアスの友達の女性ミュージシャンのリナが長い期間かけて準備したもので、なんとセネガルやマリなど西アフリカ各地から一流のアーティストを招いて実現したもの。ヨーロッパ楽器と、西アフリカの楽器の音色が見事に融合しています。うまく説明できないのがもどかしいけど、これは本物だぁ。マジでしびれました。

リナはフルートやサックスなど自由自在の天才的な腕前のミュージシャンです。特に彼女のサックスは本当にカッコよかった!彼女のソロのパートなど、拍手の嵐です。若くてキレイで才能があって、これだけのライブツアー(スウェーデン全土をまわるらしい)を一人でまとめあげる実行力は本当にただただ尊敬するばかり。

演奏のあとに楽屋に招待して貰い、アーティスト達に直接お目にかかる機会がありました。中でも印象的だったのは、マリ出身のカラバッシュ奏者のアルー。彼のビートは素晴らしく、まさに全身からリズムがほとばしるような感じ。それもライブの間中、とびきりの笑顔でカラバッシュを叩いていたのが忘れられません。「バマコ(マリの首都)へ来るなら連絡ちょうだいね!」とメルアドまでくれて超フレンドリー。

さすがトビアスの友達は一味違いますね。。。。いろんな意味で感動しました。来てよかった!

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