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2010年9月6日

国境とグリーンカード情報

ここではロシア側からM10を使ってフィンランドへ入国する手順について紹介します(全然難しくありません。国境の位置はこちら)。また、情報の少なさで旅行者を悩ますことの多いグリーンカード加入ですが、フィンランド国境で簡単に取得できるので、その詳細も下に併記しておきます。
なお、国境は24時間オープンですが、初めての人は明るいうちに到着したほうが良いかも。


■ロシア側国境Torfyanovkaでの出国手続き
1.小さな節約ですが、国境20~30km手前あたりにGSが何軒もありますので、忘れずにロシア側で満タンに給油しておきましょう。一旦フィンランドに入るとガソリンの価格は2倍以上になります。

2.車両でロシア国境を通過する場合、日本の高速道路の料金所みたいな吹きさらしの窓口へクルマを進めます(建物の中へ入る事はありません。これって冬は絶対寒いと思う)。車両での出国は「車両通関→出国手続き」の順になります。ちなみにロシア側では殆ど英語は通じませんが、手続き自体に難しい事は何もないので笑顔で乗り切れます。

3.まずは税関での車両通関。パスポートと、ピンク色の登録証書(Registration Certificate)と、入国時にサハリンで作成した通関の書類(小さな紙切れ)を提出し、ほぼ同じフォーマットの出国用の通関書類に、ほぼ同じ内容(車両ナンバー、車台番号、排気量etc)を書き写してスタンプを貰えば完了。軽くクルマの中身を見せる必要がありますが、旅行グッズで溢れている車内を見せれば問題なく通してくれます。そして次の出国窓口へ。

4.出国窓口では、パスポートと入国カード(入国時にフェリー内で記入した小さな紙切れ)を提出します。パスポートに出国スタンプを押して貰えば出国完了。入国カードはここで回収されます。ちなみに、各地でちゃんとレジストレーションを行ったかどうかのチェックは一切ありません。うーん、やっぱり無闇にあちこちでレジストレーションしなくて良かった。


■フィンランド側国境Vaalimaaでの入国手続き
1.フィンランド側にくると、なんだか建築物が全体的にカチっとしていて「おお~、北欧に来た~!」という感じがします。車両での入国であっても、ちゃんとした国境施設内で手続きが行われ、冬でも通行者に優しい仕様です。そして何より驚くのは、どこの誰とでも完璧に英語が通じるという事です!す、すげーーーー!!!なお、車両での入国は「入国手続き→車両通関」の順になります。

2.まずはフィンランド(というかEU諸国)への入国手続き。パスポートを渡して、入国の目的や出国の予定などについて口頭での質問に答え、無事に入国スタンプを貰えれば入国完了です。(入国審査官は、必ず出国の予定について聞いてきます。私の場合、外のワゴンRを指さしてアフリカに行く予定だと言ったら大笑いされてしまい、別室でインタビューを受ける羽目になりましたが、終始なごやかな雰囲気でした)

3.次に、同じ建物の奥にある税関の窓口に行って車両通関を行います。必要なのはパスポートと、ピンク色の登録証書だけです。先方で車両情報をコンピュータに入力して終わり。クルマの中を見られたりとかも全くないし、特に記入が必要な書類などは一切なく、実にあっさりと通関終了です。この時、グリーンカードに加入したい旨を忘れずに伝える必要があります。(向こうから加入を促してくれる事は基本的にないので) グリーンカードについては次に詳しく紹介します。


■グリーンカードの価格と加入手続き
ヨーロッパの自賠責保険であるグリーンカードについては、国際ナンバー車両での情報が極端に少ない事もあって、今回の心配事のひとつでした。加入する国や事務所や時期によってグリーンカード価格がまちまちである事も、分かりにくさに拍車をかけている気がします。しかし、フィンランド国境の税関で簡単に加入できるので、ひとつの目安にして下さい。

Green Cardの価格@フィンランド国境Vaalimaa税関 (2010年9月)
・1ヵ月分 -- 120 Euro
・2ヶ月分 -- 180 Euro
・3ヶ月分 -- 240 Euro

北欧の物価の噂にビビッていた私は、場合によってはグリーンカード加入で500ユーロ以上するのではないかと覚悟していましたが、意外とリーズナブルな価格でちょっと安心。迷わず3か月分たっぷり加入することにしました。(そんなにヨーロッパに長居する予定はないけど、何があるか分からないので念のため。)
決して240ユーロは安くはないけど、加入が義務付けられている自賠責保険ですからケチるべきではないとの判断です。

参考までに、ロシア登録の車両がロシア側の事務所でGreen Card (Zelyonaya Karta)を取得する場合の価格は3ヶ月分で6460 Rubles (約180 Euro)でした。もちろん私のグリーンカードより60ユーロも安あがりで羨ましい限りですが、逆に言うとロシア人であっても180Euroより安くあげる事は出来ないということです。

なお、入国したてでユーロの持ち合わせがなくても、支払いはクレジットカードで簡単に出来るので心配ありません。

※2011情報:なんと、同じフィンランド国境で2ヶ月のグリーンカードが450Euroだったとの情報を頂きました(バイクの方)。理由は分かりませんが驚きです!最新情報ご存知の方がいらっしゃればお知らせください。

※2013情報:ハイエースで同じフィンランド国境を通った方は、3ヶ月で240Euroということで私の時と同じだったそうです。クルマとバイクの差?しかし何故クルマの方が安いのか謎です。



■フィンランド側の国境で車中泊
国境は24時間オープンです。しかもフィンランド側の国境施設には24h利用可能な駐車場と、休憩室つきの立派なトイレが併設されており、ちょっとした「道の駅」状態。フィンランド素晴らしい、素晴らしすぎる!

すでに日が暮れかかっていた事もあり、安全な国境で一泊したほうが得策に違いないと思い、ありがたく国境の駐車場で車中泊させて貰うことにしました。しかしさすがに国境職員も利用している駐車場にて、いかにも堂々と車中泊するのは日本人としての良心が咎めるため、あくまでもさりげない行動を心がけます。。。ええ、ちょっと休憩してるだけですよ~。トイレの水道で水汲んだりしませんよ~。

それにしてもロシアから来たばかりだと、無料トイレというだけでもスゴイ太っ腹に感じるというのに、ここのトイレときたらステンレス製で超カッコイイんです。建物のデザインも隙がなくてクール。
うーん、これが北欧か。お洒落な建築デザインでは完全に日本負けてるな。さらに、誰とでも全く問題なく英語が通じる教育水準の高さに至っては、とても日本に勝ち目があるとは思えない。いきなり本物の先進国の威力を見せつけられた感じがします。。。

そう考えると、ロシアと日本っていい勝負かも知れないなぁ。
えーん、ロシアが懐かしいよう。



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