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2010年8月31日

デミトリー君と再会

そもそも今回の旅を思いついたきっかけというのは、去年の11月にさかのぼります。北極圏(Svalbard)に1週間ほど滞在したとき、UNISという大学の学生寮でお世話になっていたんですが、そこでサンクトペテルブルグ出身の超フレンドリーな男の子デミトリー君と出会いました。

東京に帰ってから「行きと帰りの飛行機で2回もサンクトペテルブルグ上空を飛んだよ!」とデミトリー君にメールしたら「2回もサンクトペテルブルグの上を飛んだなら、3度目は直接現地を訪問するしかないね!」と冗談が返って来たので最初はハハハハと笑っていたのですが。。。んん?まてよ?ワゴンRがあるじゃないか。。。とナイスなアイデアが訪れたのが全ての始まりでした。

というわけで、無事サンクトペテルブルグに到着した暁には、今回の旅のインスピレーションを与えてくれたデミトリー君に是非とも再会したいと思っていたわけです。

9ヶ月ぶりに再会した彼は22歳になっていて、去年会った時とは比べ物にならないほど英語が達者になっていました。「どうしたの、英語すごいじゃない!」「UNISでの生活で鍛えられたんだよ。大学では毎日英語だからね」「そうそう、みんな英語だったよね。そういえばドイツ人の○○は今どうしてる?。。。」などなど、UNISの思い出話に花を咲かせつつ、サンクトペテルブルグの歴史地区を散策。うーん、これって何だろう。東京で夢みたことがひとつ現実になった感じ。

サンクトペテルブルグ中心街の町並みはどこも美しいので、あてもなく歩くだけで華やいだ気分になります。最初はMarsovo Pole (Field of Mars)公園のベンチでおしゃべりしてたのですが、その後Cathedral of Transfigurationまで歩き、観光するつもりじゃなかったのに、意外と観光してました。
「よかったら僕の家に寄らない?母さんは仕事だけど、父さんと弟がいるよ」「ええっ!君の実家ってこんな中心街にあるの?」すごい、デミトリーってこんな観光名所に囲まれた所で育ったんだ。。。(日本で言うなら、京都の歴史地区に実家があるような感じ?)

その家は、すごーく歴史がありそうな建物の一室で、中は居心地よくしつらえてありました。デミトリー君と弟のセルゲイ君の寝室には、立派な本棚と熱帯魚の水槽が2つあって、窓辺にはサボテンが。おおお、ちゃんとした家だ~!なんかホッとする~!
しばしキッチンでお茶をご馳走になり、デミトリー君がが家族と一緒に過ごしたという黒海のリゾート地の写真を見せて貰ったりしながら、夕方まで盛り上がっていました。だけど、若い彼もいろいろ将来の事を考えているらしい。

「僕はあと1年サンクトペテルブルグの大学で勉強したあと、就職先を探さないといけないんだ。」「君はUNISで永久凍土の建設技術を学んだのだから、引く手あまたでしょ」「うん、そうなんだけど。。。できれば油田開発の仕事に就きたいんだ。でもコネがないから難しいかも」「ええっ!就職するのにコネが必要なの?」「そりゃあイイ所に勤めたかったら、紹介者がいる方が有利さ」おおお~、日本でもロシアでも就職の裏技はあまり変わらないらしい!でもデミトリー、君ほど優秀で人柄の良い学生だったら、どんな企業でも採用したいと思うよ!

この日、ひとつ大きな目標が達成できた感じ。本当に東京からワゴンRに乗ってサンクトペテルブルグまで来れて良かったと思いました。
デミトリー君、素晴らしい旅のインスピレーションを与えてくれて本当にありがとう!

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