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2010年2月24日

カルネのお話

ロシアの電撃関税引上げ宣言は、旅行者にとっても多大にガッカリな結果となっているわけですが、関税そのものは旅ドライバー/旅ライダーにとって影響ありません。

関税はあくまでも「特定国へ輸出する車両」にかかってくるのであって、旅行者のように「一時的に特定国を走る車両」については対象外。つまり、無税です。わぁい。
というわけで旅行者は国境で車両の一時輸入許可証を申請するのが一般的です。

しかしたとえ一時輸入であっても、国境での通関作業は避けて通れません。通関書類の作成やら、違法物品の検査やら。。。で、一部の国境では、この通関に恐るべき忍耐とあり得ない日数を要する場合もあります。車両を売却する目的ではないのに、いちいち国境で必要以上に足止めを食らっていたのでは旅行者はたまりません。

そこでカルネという通関制度の出番です。自動車カルネという"護符"を持っている車両は特別に通関業務を簡素化する=通関がラクになります。(海外ツーリングライダーや、海外ラリー参加車両なんかがよく使ってます) ちなみに日本でカルネを申請する場合はJAFが管轄なので、興味ある方はどうぞ。

(カルネの実物はレポート用紙みたいな造りで、表紙はオレンジ色。中には申請した枚数分だけ通関書類が綴じられており、国境で通関する時に一枚ずつちぎっていく仕組みです。この仕様は加盟国間の標準になっているらしく、ヨーロッパ人旅行者も全く同じ装丁のカルネを持っているのを見かけました)

こんなに素晴らしいカルネ!ぜひとも申請しなければ!
。。。と思うかも知れないけれど、実はカルネ取得するかどうかは悩ましい問題でもあったりして。。。以下、2002年にカルネ申請した時のうろ覚えです。

・まず、料金が高い。ふつーに何万円もする(車両や渡航先による)。
・申請が面倒くさい。予定ルート、スケジュール、備品一覧などの作成が必要。
・全ての国がカルネ条約に批准してるわけではない。
・ぶっちゃけ、根性さえあればカルネがなくても通関できる場合が多い。
・何が何でも車両を自国へ持って帰らなければならない(一時輸入のお約束)。

結論からいうと、ロシアは自動車カルネ条約に批准していないのでカルネ不要です。
ところが、カルネ関係ないはずのロシアですが、某ウラジオストク(通関にやたら日数がかかるので有名)では、カルネを使えば通関がだいぶラクになるとの専門家の証言あり。

あれ?
カルネ関係ない国でカルネ見せれば通関がラクになるって矛盾してない?

。。。というケースもあるし、カルネ必要国のはずなのにカルネなしで普通に一時輸入許可が降りる国境もいっぱいあるし、つまりアレだ、このへんは非常にウヤムヤな世界だと。あまりカルネ条約とかについて深くマジメに考えても仕方がない、という事なのですね。

と、ロシア側のカルネ対応も少し分かった次第ですが、それでもまだカルネ取得は躊躇しています。。。あれば便利なのは分かるけど、申請いろいろ面倒くさいし。。。
大金出してカルネ作っても、最後まで使わなかったらバカみたいだし。。。
どうしようかなあ。

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