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2009年10月16日

デザイン発注の心得

先日、他社からWebデザインのサンプルが5案あがってきて、見るからにイチオシと分かる素敵なデザインがあったんですが、お客様が選んだのはナント誰がどう見ても「捨て案」と分かるようなダッサイやつ。。。。我々全員が「なぜこれを選ぶかなあ?」と首をかしげたものですが、お客様がダサイやつを気に入ったと仰るのですから仕方ありません。

実はこういう悲劇は意外とよくあります。予算が3桁万円のプロジェクトならいざしらず、小規模なWebサイトを外注する場合、デザイナーに向かって「とりあえずサンプル5案持ってきて」などと気軽に言うのはお勧めしません。

実際何が起こるかというと、デザイナーは期限内に「5案」絞り出さなければいけませんから、質より量を優先します。5案あったら本命はよくて1~2案、あとはだいたい本命を引き立たせるための捨て案です。見る人が見れば品質に差があるのが分かります。

当然、イチオシを選んでくれるものと期待してわざとダサイやつを混ぜたものの、実際にはお客様が狙い通りの選択をしてくれるとは限りません。デザインの全体を評価するのではなく、一部分だけを凝視して「この最後の案、ここの色が気に入った。これにする」と捨て案を選択することも十分にあり得るのです。

お客様が気に入ったと言ってるんだからイイじゃないかという考えもあるんですが、Webサイトは24時間営業の窓口でもあるわけです。そんな重要なところに、品質の劣るデザインを用いるデメリットは計り知れません。。。

一方、イチオシが無視されて捨て案が採用になったデザイナーはやる気を失うわけですが、それは自業自得だと思います。本来は5案出せと言われたら、5案すべてが本気モードでなければなりません。それが無理だったら最初からNOと断るべきだったでしょう。

また、発注する側も、小規模案件で一人のデザイナーにさしたる理由もなく複数案を出させるのは賛成しかねます。そもそもヒアリングの時点でデザインの方向性は固まっている筈ですから、当てずっぽうに何案も出てくるようではいけません。どうしても複数案が必要な場合はコンペにして、複数デザイナーから1案ずつ出させたほうがよっぽどいい。

そんなわけで、捨て案でGOがかかった他社さんにはお気の毒ですが。。。
どうかめげずに頑張って貰いたいです。

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