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2009年6月2日

ヒヤリ・ハット

昨晩、大西洋上で行方を絶ったエールフランス機のことが気がかり。落雷とか炎上とか囁かれているけどもし本当なら積乱雲の近くを飛んだという事でしょうか。旅客機はそういうアブナイ雲をよけて飛ぶって聞いたんだけど、避け切れなかったのかなあ。

こういうデカイ事件って唐突に起こるから怖いって思うかも知れませんが、実は関係者にはピンと来る事があったりするはずです。どんな事であっても大きな事件の前にはいくつか小さな予兆が見られます。事故った経験のあるライダーなら、後になってから事故の前に何度かヒヤリとした経験があった事を思い出したりするものです。

オイラの人生最大の事故は、ボツワナを走ってたとき道端のレンガにヒットして大転倒したことです。10メートルくらい滑ったかな。それまでのバイク人生、完全に事故ゼロでやってきたので、大変ショックでした。もちろん即入院で、退院後も2ヶ月動けなかった記憶があります。

しかし実は、その2日前にやはり巡航中に道端のこぶし大の石ころに乗り上げてバランスを崩し、転倒しそうになって冷や汗かいていたりしたんです。原因は、障害物が前方車両の陰になって見えなかったこと。だから、「巡航中は車間を取らないと危ないなあ」って思ったはずなのに、忘れていたんですね。

さらに思い出すと、ちょうどその頃は諸事情により旅が心から楽しめなくなってきて、はやく旅を切り上げて帰国したいと考えていた時期でもありました。たとえば失恋直後にクルマで事故を起こす人がいるように、気持ちが消極的になっていると、なぜか続いて起こる出来事もネガティブなものになりやすい。そもそもバイクに乗ること自体が要注意な時期だったとも言えます。

まあ、ひとの気分が事故に繋がることに関する因果関係は証明できないにせよ、大事故の前にこういった予兆的なサインが見られる事は統計的に知られており、ハインリッヒの法則と呼ばれています。(日本ではヒヤリ・ハットの法則とも)

そんなわけで、一見偶然のように思える小さな違和感や直感をなるべく無視しないようにしたいものです。エールフランス機の無事を祈りつつ。

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